ガードレール修理費用の相場|補助金・助成制度の活用 

この記事の監修者

リキ・トラフィック企画 有限会社
エグゼクティブ・アドバイザー
戸張 昌弘

警視庁勤務32年
 警視庁本部(交通規制課)在籍10年
(標識・標示 設計、管理等担当)

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目次

ガードレール修理にかかる費用の相場

修理内容別の費用目安

ガードレール修理の費用は、修理内容によって大きく異なります。以下の目安を参考にしてください。

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修理内容費用相場(円)工事期間の目安
軽微な補修(塗装・ボルト締め直し・反射板交換)10,000~50,0001日以内
部分交換(ビーム1~2枚交換、支柱1~2本交換)50,000~150,0001日~3日
長尺交換(5m以上のビーム交換、支柱複数本交換)150,000~300,0003日~1週間
大規模修理(基礎工事を含む支柱交換・長尺ビーム交換)300,000~600,0001週間以上
撤去・新設(古いガードレールの撤去+新設)500,000~1,500,0001週間~2週間

工事規模による価格の違い

工事の規模によって、ガードレール修理の費用は大きく異なります。以下の目安を参考にしてください。

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工事規模修理内容費用相場(円)工事期間の目安
小規模修理軽微な補修(塗装、ボルト締め直し、反射板交換)10,000~50,0001日以内
中規模修理部分交換(支柱1~2本交換、ビーム1~2枚交換)50,000~150,0001日~3日
大規模修理長尺交換(5m以上のビーム交換、支柱複数本交換)150,000~300,0003日~1週間
全面改修支柱・ビームすべて交換、基礎工事含む300,000~600,0001週間以上
撤去・新設古いガードレールを撤去し、新たに設置500,000~1,500,0001週間~2週間

追加費用が発生するケース

ガードレールの修理では、基本費用のほかに追加費用が発生するケースがあります。特に、現場の状況や修理の規模によっては、予想以上のコストがかかることもあるため、事前に把握しておくことが重要です。

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追加費用の要因内容費用相場(円)
交通規制の実施幹線道路や高速道路での工事に必要30,000~100,000
夜間・休日工事交通量の少ない時間帯に作業を行う場合20,000~80,000
基礎工事の追加支柱の埋め込み部分が損傷している場合50,000~200,000
特注部材の使用カラー塗装や特殊な強度の部材を使用30,000~150,000
老朽化による予期せぬ交換隣接する支柱やビームも交換が必要になる場合50,000~250,000
廃材の処理費用古いガードレールの撤去・処分10,000~50,000
追加の現場調査事前調査で追加の測定が必要な場合10,000~30,000

特に交通規制や基礎工事の追加は、大規模な修理で発生しやすく、工事期間が延びる要因にもなります。事前に施工業者と相談し、見積もり時点で追加費用の可能性を確認しておくことが、予算オーバーを防ぐポイントです。

補助金・助成制度を活用して費用を抑える

自治体の補助金・助成制度とは

自治体の補助金・助成制度とは、地方公共団体が地域の活性化や特定の政策目標を達成するために、企業や個人に対して提供する金銭的支援のことです。これらの制度は、地域経済の振興や住民の生活向上を目的としており、返済の必要がない点が特徴です。

補助金は、主に経済産業省や地方自治体が所管し、新技術の開発や地域経済の活性化など、政策目標に沿った事業を行う企業や団体を支援するものです。

一方、助成金は、主に厚生労働省が所管し、雇用環境の改善や人材育成などを目的として、企業の取り組みを支援します。

これらの制度を活用することで、事業の拡大や新規プロジェクトの推進がより現実的になります。ただし、各制度には申請条件や募集期間が設定されており、審査を経て採択される必要があります。そのため、最新の情報を自治体の公式ウェブサイトや関連機関で確認し、適切な準備を行うことが重要です。

申請の流れと必要書類

ガードレールの修理に関して、自治体の補助金や助成制度を活用する際の申請手続きと必要書類は、各自治体によって異なります。以下に、一般的な申請の流れと必要書類の例を示しますが、詳細はお住まいの自治体の公式ウェブサイトや窓口で最新情報を確認してください。

申請の流れ:

  1. 制度の確認: お住まいの自治体が提供している補助金・助成制度の内容、対象工事、補助金額、申請期間などを確認します。
  2. 事前相談: 必要に応じて、自治体の担当窓口に事前相談を行い、申請条件や手続きについて詳しく確認します。
  3. 申請書類の準備: 必要な書類を揃えます。
  4. 申請書の提出: 指定の提出方法(窓口持参や郵送など)で、申請書類を提出します。
  5. 審査・承認: 自治体による審査が行われ、承認されると補助金の交付が決定します。
  6. 工事の実施: 承認後、工事を開始し、完了させます。
  7. 実績報告: 工事完了後、実績報告書や完了写真などを提出します。
  8. 補助金の受領: 実績報告が認められると、補助金が支払われます。

必要書類の例:

  • 補助金交付申請書: 自治体指定の申請書。
  • 工事見積書の写し: 内訳が明記されたもの。
  • 工事前の現場写真: 工事箇所の状況を示す写真。
  • 住民票の写し: 申請者の住所確認のため。
  • 市税完納証明書: 税の滞納がないことの証明。
  • 土地・建物の所有を証明する書類: 登記簿謄本や固定資産税納税通知書など。
  • 同意書: 共有者や隣接地所有者の同意が必要な場合。

これらの書類は一例であり、自治体によって異なる場合があります。また、申請手続きには期限が設けられていることが多いため、早めの準備と確認が重要です。

具体的な手続きや必要書類については、該当する自治体の公式ウェブサイトや担当窓口で最新情報を確認してください。

費用負担を軽減するその他の方法

保険適用の可能性を確認する

ガードレールに車両を衝突させてしまった場合、修理費用の負担を軽減するために保険の適用が可能か確認することが重要です。一般的に、物損事故に対する補償は任意保険の対物賠償保険でカバーされます。この保険は、他人の財物(ガードレールや電柱など)に損害を与えた際、その修理費用を補償するものです。

一方、自賠責保険(強制保険)は人身事故の被害者救済を目的としており、物損事故には適用されません。

保険適用の際には、事故後すぐに警察へ連絡し、事故証明書を取得することが求められます。この証明書がないと、保険金の請求が難しくなる場合があります。

また、対物賠償保険を利用すると、翌年の保険等級が3等級下がり、保険料が上がる可能性があります。そのため、修理費用と保険料の増加分を比較し、保険を使用するか慎重に判断することが重要です。

事故後は、速やかに保険会社に連絡し、適用条件や手続きについて詳しく相談することをお勧めします。

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